EURO2016直前の珍データ。自国開催時のフランスより勝率が高い国はどこ? (2ページ目)

  • 宝田雅樹/National Football Teams-Results●文&データ text&data by Takarada Masaki/National Football Teams-Results

ブラジルW杯覇者のドイツ。EURO2016でも頂点を狙うが......。photo by Getty ImagesブラジルW杯覇者のドイツ。EURO2016でも頂点を狙うが......。photo by Getty Images 一方で、2014年ブラジルW杯を制した「世界王者」ドイツは、フランス開催の戦績が芳しくない。西ドイツ時代を含めて、通算22戦6勝6分10敗、勝率.272とかなり厳しい戦いを強いられてきた。

 欧州に限らず、世界中のさまざまな場所で、ドイツは常に好結果を挙げてきた。しかし、ことフランス開催の国際試合だけは苦手としているようだ。実際、EURO1984ではグループリーグで敗退し、1998年W杯でも準々決勝で敗れている。

 優勝候補の一角に挙げられるドイツだが、データ的にはW杯、EUROという国際大会連覇には黄信号が灯る。同様に、有力視されているスペインやポルトガルなども、フランスでの戦績は決していいとは言えない。スペインはEURO3連覇の偉業が期待されるが、苦戦が予想される。

   なお、フランス開催のAマッチをいわゆる公式戦(親善試合を除く)における戦績に絞ると、その勝率とランキング(別表B)に変化が見られる。

 勝率8割にも上るロシア(ソ連時代を含む)が、地元フランスを押しのけて首位に浮上。これは、EURO1960優勝が大きく影響している。

 また、真剣勝負の場となると、イタリアが強さを発揮。1938年フランスW杯で優勝するなど、勝率.692という高い数字を残している。

 翻(ひるがえ)って、通算勝率ランキングでは2位のイングランドが、公式戦限定となると、勝率は4割へと低下。順位も一気に7位タイまで後退し、真剣勝負での弱さを露呈している。

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