なんと50人もの日本人選手が在籍しているタイリーグの「実態」 (3ページ目)
近年、多くのファンがスタジアムに足を運び、国内外で注目度が増しているタイリーグ。 そんなタイリーグの進化は、今やとどまるところを知らない。2009年には年間11万人程度だったスタジアム観戦者が、現在では200万人前後と、およそ20倍に膨れ上がっている。その白熱ぶりによって、ここ数年は世界中からの“投資”も増加。今季からは、プレミアリーグのタイトルスポンサーにトヨタがつくなどして各クラブの資本力は一層増し、その潤沢な資金を使って、優秀な選手を世界中から獲得するようになった。
上位クラブでは、レアル・マドリードやバルセロナなど世界的な名門クラブに所属していた選手をはじめ、スペインのリーガ・エスパニョーラで実績を残してきたブラジル人やスペイン人FWを前線に配置。守備陣には、身体能力の高いアフリカ人プレーヤーをそろえたりしている。
なかでも、タイリーグで最も成功を収めているブリーラム・ユナイテッドFCは、毎年トップレベルの外国人選手を獲得。充実した戦力をそろえた今年のACL(AFCチャンピオンズリーグ)では、ガンバ大阪、韓国の城南とグループステージで熾烈な争いを見せ、実力的にもアジアトップレベルのクラブであることを証明した(※)。
※ブリーラムは、ガンバ、城南と同じ勝ち点10をマーク。直接対決の結果、3位となってグループステージ敗退に終わったが(1位=ガンバ、2位=城南)、タイのクラブの実力の高さを示した。
そうした状況を目の当たりにして、前出の小倉氏は「今のタイリーグには、Jリーグの草創期のような“熱”を感じるんです」と語る。
3 / 5