【Jリーグ連載】東京ヴェルディ・アカデミーで伝統的に受け継がれてきたものと、現代サッカーのなかでさらに求められるもの
東京ヴェルディ・アカデミーの実態
~プロで戦える選手が育つわけ(連載◆第50回)
Jリーグ発足以前から、プロで活躍する選手たちを次々に輩出してきた東京ヴェルディの育成組織。同連載では、その育成の秘密に迫っていく――。
ヴェルディのアカデミーでは足元の技術に優れた選手が育ってきたが... photo by Miki Sanoこの記事に関連する写真を見る
第49回◆ヴェルディがプロで戦える選手を輩出し続けられるのは"サッカークラブ"だから>>
2025年シーズン、東京ヴェルディではトップチームにふた桁に達する10人のアカデミー出身選手が登録されていた。
とはいえ、単純に数字だけを比べれば、ヴェルディ以上のクラブは他にもあり、10人という数は驚くほどのものではない。
だが、ヴェルディは2024年にJ1復帰を果たすまで、通算17シーズンもの間、J2にいたクラブである。その影響もあって、ヴェルディのアカデミーは以前ほど有望な中高生の選手を集められなくなっていた。にもかかわらず、その出身選手は高い評価を受け、次々とJ1や海外のクラブへと移籍。2025年途中にも10人のうちのひとり、綱島悠斗(現ロイヤル・アントワープ/ベルギー)がさらなるステップアップを目指し、海を渡っている。
なぜヴェルディのアカデミー出身者は、プロの世界で通用する選手が多いのか。
「ヴェルディ出身の子たちは、周りがよく見えていて、その状況で何をすべきかがわかっている。そのうえで、それを正確に質の高いプレーとして出してくれるのが特徴かなと思います」
そう語るのは、自らもヴェルディの前身、読売クラブの下部組織で育ち、現役引退後はアカデミーの指導者を務めた、菊原志郎(現FC今治U-12監督)だ。
菊原はヴェルディを離れたあとも、U-17日本代表コーチ、横浜F・マリノスのジュニアユースコーチ、監督などを務めた育成のエキスパートであり、その間は客観的な視点でヴェルディを見てきた。
「ヴェルディのなかに、というか、僕のなかには、うまい選手の基準があって、まずはどんな状況でもボールを取られないこと。ふたりに囲まれようが、3人に囲まれようが、絶対にボールを取られない。森田晃樹とか、渡辺皓太(現横浜F・マリノス)なんかもそうですよね。
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