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高校サッカー選手権展望 実力伯仲の注目校紹介 頂点に立つチームはどこか? (2ページ目)

  • text by Morita Masayoshi

【スーパーエースが存在する市立船橋】

土屋 市立船橋(千葉県)は尚志同様に穴がないですね。上級生と下級生がバランスよく配置されていますし、何よりスーパーエースのFW郡司璃来選手(3年)の存在がすごく大きい。最後に必ず点取ってくれるという信頼感を感じます。

 また、DF佐藤凛音選手(3年)とDF内川遼選手(3年)は高体連でも有数のサイドバックです。3年ぶりの本大会出場なので、全員が初めての選手権というモチベーションも高いと思います。

 あと、北海(北海道)をプレミアリーグ・プレーオフで初めて見たのですが、想像以上にいいチームでした。

森田 今年はプリンスリーグ北海道でFW野村光希選手(3年)とFW田中準人選手(3年)の2トップが得点ランキングの1、2位を占めるなど攻撃力が売りです。

土屋 印象的だったのはキャプテンのDF川合航世選手(3年)で、元ドイツ代表のローター・マテウスのようなカバーリングに長けた選手でした。島谷制勝監督は「善戦できても勝たないと北海道は弱いと言われてしまうから、勝たないと意味がない」と話していた。選手も同じ言葉を口にしていたのが印象的です。

――このブロックは近年好成績の帝京長岡(新潟県)にも注目が集まります。

土屋 インターハイは、初戦でホーム(開催地)だった旭川実業の全校応援に飲み込まれて前半で3失点。後半に追い上げたけど負けるという悔しい経験をしています。チームにとっていい刺激になったのではないでしょうか。

 今年はチームの指揮を主に川上健コーチが執っているのですが、選手からの信頼が厚い。"健さんを勝たせたい"という一体感を感じます。個々のクオリティは全国でもかなりいい選手が揃っているので、厳しいブロックですが、勝ち上がる可能性は十分あります。

森田 2020年度の選手権でベスト4に入ってから、選手の質が確実に上がっています。Aチームが来季からのプレミアリーグ昇格を決めたことで、Bチームがプリンス北信越1部、Cチームが北信越2部、Dチームが県1部リーグを戦うことに。青森山田高のBチームがプリンスリーグ東北で優勝しましたが、日本一を狙うにはそうしたサイクルが必要になってきていますね。

土屋 3年生がプレミアリーグを戦い、2年生がプリンスリーグ東北で戦っている尚志も同じで、下級生が高いレベルを経験することで、次の年の準備がしやすい。チームビルディングで大事なポイントになってきています。

森田 そのほかでは、勝負に徹するサッカーで初出場を掴んだ名古屋(愛知県)、U-17W杯での活躍が記憶に新しいFW高岡伶颯選手(2年)擁する日章学園(宮崎県)にも注目です。

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