高校サッカー選手権展望 実力伯仲の注目校紹介 頂点に立つチームはどこか? (3ページ目)

  • text by Morita Masayoshi

【攻撃力が魅力の青森山田、大津、昌平】

プレミアリーグ勢が多く入ったブロックプレミアリーグ勢が多く入ったブロックこの記事に関連する写真を見る――その次のブロックは青森山田ほか、プレミアリーグ勢が5チームも揃い、激戦区と呼ばれていますね。

土屋 青森山田(青森県)はプレミアリーグ・ファイナルで逆転勝利したことも、すごく大きな追い風になりそうです。今年、選手が転機として声を揃えるのが、9月の3-5で敗れたプレミアリーグ柏レイソルU-18との試合と、次の流経大柏戦の2点先行されながら3点を取っての逆転勝ち。自分たちは逆転できると信じられる、青森山田のメンタリティをラストピースとして手に入れた気がします。

森田 チーム立ち上げの頃に正木昌宣監督が「無失点で試合を進めながらも、3点、4点、5点と取れるチーム作りがしたい」と口にしていましたが、今年の青森山田は堅守以上に点が取れる、攻撃的なチームの印象が強いです。

土屋 FW米谷壮史選手(3年)だけでなく、MF杉本英誉選手(3年)、川原良介選手(3年)の両サイドハーフも点が取れる。セットプレーでもCBがゴールを奪えて、いろんな形で点が取れるのは今年の強みです。

森田 反対側に入った大津(熊本県)も力があります。選手編で挙げたMF碇明日麻選手(3年)が高さを生かして点が取れるのも、サイド攻撃に力があるから。特にMF古川大地選手(3年)とDF田辺幸久選手(3年)による左からの崩しが今年はすごくいい。夏以降、FW稲田翼選手(3年)が成長したのも大きかったです。

土屋 僕はDF吉本篤史選手(3年)も好きですね。身長は高くない(176cm)のですが、自分のやれることを把握していて、堅実にプレーできる選手。シーズン途中でレギュラーになったのですが、そうした選手がレギュラーを取っているのも、大津っぽくていいですね。

――今年の昌平(埼玉県)はいかがでしょうか?

土屋 ハマった時の攻撃力はすごいです。プレミアリーグでは、FC東京U-18相手に6点を奪っているのですが、攻撃陣の迫力と多彩さは今大会のなかでもかなり上位だと思います。

 1年生からレギュラーとして活躍してきたDF石川穂高選手(3年)が夏に大きなケガをして、選手権に間に合うか難しい状況ではあるのですが、このチームは中学から6年間一緒にやってきた選手が多い。6年間の集大成でキャプテンがケガをしたので、選手みんなが「穂高のために」と口にしています。チームが一つになる要素も、選手権には大事ですよね。

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