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【ワールドカップ】サッカー日本代表が観客に残した印象は? 果敢に敗退したスウェーデンを見て思う

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

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連載第98回
杉山茂樹の「看過できない」

 日本がブラジルに敗れた翌日、ニュージャージーのスタジアムでは、フランス対スウェーデン戦が行なわれた。グループIの1位対グループFの3位で争われる32強対決である。グループFで日本がスウェーデンに敗れていたら、フランスに立ち向かうことになったのは日本だった。

 グループFで3位になれば約83.6%の確率でグループIの1位と対戦することになるという事実を、大会前、詳らかにしようとするメディアは少なかった。2位になれば相手がほぼブラジルになることさえ、積極的には明らかにしなかった。今回、組分けに恵まれなかったという事実を、皆で必死になって伏せようとしているように見えた。

ブラジルに敗れた試合後、観客に挨拶をする森保一監督 photo by JMPAブラジルに敗れた試合後、観客に挨拶をする森保一監督 photo by JMPA 森保監督が「優勝を目標に戦う」と言えば、NHKを筆頭に各メディアは「優勝」の二文字をそのまま、はしゃぐように垂れ流した。あのサッカーで優勝するはずがないだろうと思わなかったとすれば、よほど世界を甘いものに見ているか、よほどサッカーを見る目がなかったかのいずれかになる。罪は重いと言わざるを得ない。

 おそらくブラジルよりフランスのほうが強いとは、衆目の一致するところだろう。ブックメーカー各社の予想でも、おおよそ1番人気がフランスで、ブラジルはアルゼンチン、イングランド、スペインに次ぐ5番人気となっている。

「フランス強し」は、スウェーデン戦を見てあらためて抱いた感想だ。スコアは3-0。ブラジル対日本とは異なる強者の大勝だった。しかし、筆者は試合が終わった瞬間、敗れたスウェーデンに拍手を送りたくなっていた。日本のサッカーに抱けなかった好感度が、スウェーデンには溢れていたからだ。

 優勝候補の本命を向こうに回し、スウェーデンは怖がらずキチンと攻めた。日本戦がそうだったように、スウェーデンには本来、5人で守りを固める3バックという守備的な選択肢もあるが、フランス相手には守備的サッカーを封印した。4-4-2の布陣で果敢に挑んできた。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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