J1昇格の残り1枠を勝ち取るのは? 東京V、清水、山形、千葉4チームの強みとカギになる選手

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko

J1昇格の残り1枠を懸けて4チームが争う、J1昇格プレーオフが行なわれる。東京ヴェルディ、清水エスパルス、モンテディオ山形、ジェフユナイテッド千葉のどこが勝ち上がるのか。各チームの特徴とカギになる選手を探った。

【東京Vの強みは強固な守備力】

 今季のJ2はFC町田ゼルビアが2節を残して優勝を決めた一方で、自動昇格の残り1枠とJ1昇格プレーオフ出場権は最終節まで持つれる大混戦。

 最終的にジュビロ磐田が2位で自動昇格を決め、プレーオフの4枠に名を連ねたのは、東京ヴェルディ(3位)、清水エスパルス(4位)、モンテディオ山形(5位)、ジェフユナイテッド千葉(6位)の4クラブとなった。

J1昇格最後の1枠を手にするのはどこか photo by Getty ImagesJ1昇格最後の1枠を手にするのはどこか photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 準決勝で3位の東京Vと対戦するのは6位の千葉。前者は16年ぶり、後者は15年ぶりと、ともに久しぶりのJ1昇格を狙うオリジナル10同士のカードとなった。

 最終節まで自動昇格の可能性を残し、惜しくも3位となった東京V。今季のチームの強みはリーグ最少の31失点という強固な守備力だ。クリーンシートは優勝した町田を凌ぐ23試合と圧倒的な数字を残し、終盤10試合で6勝4分と負けなしだった。

 4-4-2を基本システムに、相手のビルドアップでは積極的なハイプレス、ミドルサードではコンパクトな陣形を崩さず、カウンタープレスの意識と強度も高い。相手に自由を与えないタイトな守備で、シーズンを通して大崩れしない安定感を示した。

 注目は7月にセレッソ大阪から期限付き移籍で獲得したMF中原輝だ。左利きのテクニシャンはサイドで縦にドリブル突破もできるし、中へ持ち運んで決定的なパスを出すこともできる。途中加入ながら5得点4アシストと中原がサイドで起点となり、多くのチャンスを創出してきた。

 そのチャンスを中央で仕留めるのがFW染野唯月。鹿島アントラーズから7月に加入し、デビューとなった第25節の町田戦でいきなり2ゴールの活躍。ボックスでの駆け引きと勝負強さを持つストライカーである。

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