大黒将志が選ぶJリーグ歴代すごかったFWトップ10「サッカーセンスが抜群」「誰にも止められなかった」ストライカーとは (5ページ目)
【誰も止められなった】
1位 エメルソン(元コンサドーレ札幌、川崎フロンターレ、浦和レッズほか)
もう絶好調の時は誰も止められなくて、とんでもなかったです。コンサドーレ札幌や川崎フロンターレでもプレーしていましたが、やっぱり浦和レッズでの印象が強いですよね。
彼は爆発的なスピードが武器でしたが、スピードだけの選手は大したことないんですよ。彼はスピードに加えて、テクニックもものすごく高かった。とくにボールタッチが抜群で、あれだけのトップスピードのなかで思ったところにしっかりとボールをコントロールできるから、DFは止められないんですよ。ガンバ時代は対峙するツネさん(宮本恒靖)とかは、いつも可哀想だなと思っていましたね。
あれだけの能力があったので、セレソンにも選ばれていてもおかしくなかったと思います。僕はブラジル代表のロビーニョとかロナウジーニョとも対戦したことがあるんですけど、エメルソンもかなりすごいと思いました。
そんな選手がJリーグでプレーしたわけなので、それは飛び抜けた存在でしたよね。
大黒将志
おおぐろ・まさし/1980年5月4日生まれ。大阪府豊中市出身。ジュニア時代からガンバ大阪の育成組織でプレーし、1999年にトップチームに昇格。ストライカーとして頭角を現し、2004年は得点ランク2位の20ゴール(日本人最高)、2005年はJ1初優勝に貢献。同年は日本代表のW杯予選でも活躍し、翌年のドイツW杯に出場した。2006年からフランスのグルノーブル、イタリアのトリノでプレーした後、2008年にJリーグに復帰。東京ヴェルディ、横浜FC、FC東京、横浜F・マリノス、杭州緑城(中国)、京都サンガF.C.モンテディオ山形、栃木SCに所属しゴールを取り続け、2021年に引退。現在はガンバ大阪のアカデミーコーチを務めている。
プロフィール
篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)
1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。
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