「空気感が合っている」日本で成長を遂げたセルジ・サンペールが神戸をアジアの頂点に導く (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 また、神戸での暮らし、日本で見聞きすることのすべてが、僕にはかけがえのない経験です。正直、来日したばかりの頃は、ここまで日本に馴染めるとは想像していませんでした。日本に対する知識も『バルセロナの遠征で一度だけ来日したことのある国』という程度で、ほとんど持ち合わせていなかったと考えれば当然かもしれません。

 ですが、日本で過ごすうちに、日本の文化や考え方、習慣、日本人が備えている礼儀正しさへの理解も、愛着も深まりました。以前から落ちついた生活を好む僕は、性格的にも日本の空気感がすごく合っているように感じています。

 そんなふうにオフ・ザ・ピッチで穏やかな生活を送れていることも自分の活力にしながら、今シーズンもヴィッセルの勝利に貢献できるよう最大限の力を注ぐとともに、さらなる成長を求めていきたいと思っています」

 クラブの目標であり、彼自身も実現を目指す"アジアナンバーワンクラブ"に輝くためにも、サンペールは高みに向かって歩み続けていく。

セルジ・サンペール
1995年1月20日生まれ。スペイン出身。スペインの名門バルセロナの下部組織で育ち、2014-2015シーズンにトップデビューを果たす。その後、トップチームでの出場は限られ、2016-2017シーズンはグラナダへ、翌シーズンはラス・パルマスへ期限付き移籍してプレー。そして2019年3月、ヴィッセル神戸に加入。攻守で高い存在感を示すミッドフィルダー。

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