イニエスタのタイトル獲得にかける思い。「自信を胸に。自分たちで限界を決めるべきではない」

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa

Jリーグ2022開幕特集
ヴィッセル神戸/アンドレス・イニエスタインタビュー

photo by Sano Mikiphoto by Sano Mikiこの記事に関連する写真を見る 2月8日、新シーズンを前にチームを代表して必勝祈願に臨んだヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタは、社寺に奉納する絵馬にふたつの願い事をしたためたという。

「毎年、同じことをお願いしていますが、クラブのみんなの健康と、ケガがないように。そして、今シーズンの目標であるタイトル(獲得)を達成できるように、と書きました」

 2019年に初めて必勝祈願に参列した時とは違い、慣れた様子で祈祷を行なう姿に、彼が過ごしてきた日本での3年半の時間が透けて見える。

「こうした必勝祈願にもずいぶん慣れました。これまでの人生とは違う、日本にいるからこその体験をたくさんしてきましたが、今年もそれらのことから多くを学んでいきたいと思っています」

 聞けば、今オフも新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて、ヴィッセルに加入して初めて母国スペインに帰国せず、家族とともに日本での時間を過ごしたという。

「子どもたちは、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚らとの時間を過ごせなかったことを残念がっていましたが、その分、家族で日本での時間を楽しみました。子どもたちが冬休みに入ってからは、名古屋のレゴランドや東京などにも出かけて楽しい時間を過ごすことができました。ほとんどが初めて訪れる場所だったので、新たな発見や刺激も多く、リフレッシュする時間になりました」

 プレシーズンに行なったインタビューの際、とても穏やかな表情で話していたのも印象的だ。本人によれば、ケガのリハビリに費やした昨年のプレシーズンとは違い、今シーズンはスタートからチームメイトとともに新シーズンに向けた準備ができているのも大きいという。昨年終盤につかんだコンディションへの手応えも弾みにしながら。

「昨年はケガのリハビリから始まったシーズンになりましたが、焦ることなく、確実にステップを踏むことを心がけ、一つひとつ自信を積み上げながら戦列に復帰することができました。長期の離脱だったこともあり、試合の感覚やコンディションをとり戻すのは決して簡単ではなかったですが、常に前進することだけを考えて現状と向き合ったことで、以前と同じようにサッカーを楽しめる体をとり戻せたと思っています。

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