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活動休止明けの柏が見せた前向きな姿勢「モチベーションを保つ」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 試合後、ネルシーニョ監督は「あまりここで言い訳じみたことは言いたくないが」と前置きしたうえで、「今日の試合が開催されることについて、個人としては遺憾に思っています」と主張した。

「7日前まで隔離病棟で生活を強いられていたスタッフや選手が数多くいたなかで、感染の危険を常に感じながら、制約をしないといけないなかでの開催は、個人としては残念に思っています」

 柏にとって不運だったのは、シーズン終盤に活動停止になってしまったことだろう。シーズンの早い段階で起きた鳥栖のケースではまだスケジュール的な猶予もあったが、柏の場合、12月19日に設定されている最終節から逆算すると、この日を逃せば全日程を消化することができない状況だった。

 そうした困難のなかで迎えた試合だっただけに、指揮官は「チームがなかなか機能しないことについては想定内だった」と振り返る。

 実際に、柏の選手たちは序盤から動きが重く、鳥栖のハイプレッシャーをモロに受けてボールを前に運ぶことさえ難しかった。球際の争いでも後手を踏み、短い距離のパスもつながらない。何とか失点は避けたものの、前半は1本のシュートも打つことができなかった。

 後半立ち上がりにミスから先制点を許すと、66分にも失点。ようやく終盤に入って交代選手の奮闘と、オルンガが意地を見せて1点を返したが、一歩及ばず1−2で敗れている。

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 もちろん、終始アグレッシブなプレーを保ち、今季途中に横浜F・マリノスから加わったGK朴一圭の動きも光った鳥栖のパフォーマンスを称えるべきだろう。しかし、その相手を上回るには、柏にとって準備期間があまりにも足りなかった。

 それでも、ネガティブなことばかりではなかった。とりわけ終盤に見せた反攻は次につながるもので、手負いのなかでも持ち直したのは、このチームのポテンシャルの高さをうかがわせるものだった。

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