マリノス、原点回帰で貴重な1勝。
残留争いから抜け出す契機となるか (4ページ目)
「勝つことって大変ですけど、その大変な思いを乗り越えた先にはすばらしいことが待っている。(ホームで勝利できたこの試合で)それを、みんな身をもって体感したと思う。
はたからみたら1試合に勝っただけかもしれないですけど、これを大きな1勝にしなければいけない。これからの取り組み次第で、それを変えていけると思うので、この感覚を大事にして、このクラブを全員が救っていくんだという気持ちを忘れてはいけないと思う」
24歳ながら、その言葉には重みがあり、ひしひしと感じられる覚悟であり、責任すら伝わってきた。
確かに残留争いから抜け出したわけでもなければ、状況が一変したわけでもない。だが、この1勝は横浜FMにとって、残りわずかになってきたシーズンをどう戦い抜くかの指針を示した試合になったのではないだろうか。ともに苦しみ、残留争いを繰り広げるチーム同士の対戦だったからこそ、なおさら進むべき道がはっきりと、それでいて対照的なまでに照らされていた。
たかが1勝、されど1勝――。気がつけば今シーズンのJ1も残り9試合である。3−1で勝利した柏戦は、横浜FMが今シーズン築いてきたサッカーへの自信を取り戻した瞬間だったのではないだろうか。
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