2018.04.21

レオシルバは知っていた。「鹿島?
ジーコがプレーしたクラブだろ」

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko  井坂英樹●写真 photo by Isaka Hideki

 リーグ戦連敗ストップの喜びもACLの敗戦でリセットされた。チームとしても、また新たな気持ちで、4月21日、強敵・川崎フロンターレとの一戦へ向かう。

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 鹿島アントラーズのDNAのなかに、「ブラジル」があることは間違いがない。ならば、ブラジル人選手にとって、鹿島アントラーズとはどんな存在なのか? アルビレックス新潟から移籍加入したレオシルバに訊いた。

クラブハウスで取材に応じてくれたレオシルバ
 取材をしたのは3月上旬のことだ。ACL初戦、そしてリーグ開幕戦と2試合続けて、レオシルバは相手にPKを与えてしまう。それをGKのクォン・スンテが好セーブで得点を阻止した。

「スンテ選手にコーヒーをおごったり、しなかったのですか?」
 
 そんなこちらの軽口を耳にするなり、レオシルバはまくしたてるように言う。

「シュートを止めるのはスンテの仕事でしょう? 僕があそこでシュートブロックしなければ、失点していたかもしれない。僕は他のチームメイト同様にスンテのことを信頼しているから。(PKを)止めてくれたからといって、特別なことはしないよ。僕がボール奪取するたびに、ボールロストした選手に『コーヒーをごちそうして』なんて言わないから......」

 そんな話を聞きながら思い出したのは、海外でプレーする日本人選手から何度も聞かされてきた外国人選手の「負けず嫌い」ぶりだった。そして、目の前にいるレオシルバからは、非を認めない傲慢さではなく、悔しさも不甲斐なさもすべてをひっくるめても「負けを認めたくはない」という負けず嫌いなスピリッツが伝わってきた。

――鹿島アントラーズのことは、いつ頃から知っていましたか?

「ずいぶん、昔から知っています。ジーコが住友金属でプレーしたこともブラジルでは誰もが知っているし、そのチームが鹿島アントラーズになったことも。『鹿島アントラーズ? ああジーコがプレーしたクラブだろう』という感じです」

――ご自身が日本でプレーすることになると、10代の頃、考えたりはしましたか?