アルビレックス、首の皮一枚つながる!「残り全部勝つ奇跡」はあるか
「この街の想いを乗せて 突き進め新潟 未来切り拓け どこまでも」
スタジアムのゴール裏には手書きの横断幕が掲げられていた。J1残留は絶望的状況だが、可能性がないわけではない。崖っぷちでも奇跡を信じる力は、チームに伝播していたのだろう。
後がない状況で、アルビレックス新潟はかろうじて生き延びた。5月以来の勝利だった。しかし残り5試合、引き分けすら危うい状況は変わらない。
「ここからは負けたら終わり。トーナメントを戦うつもりで」
決勝点を決めた小川佳純は言った。はたして新潟は未来を切り拓けるのか?
ガンバ大阪戦でゴールを決めた小川佳純に駆け寄る新潟の選手たち 10月14日、吹田スタジアムは曇り空だった。J1第29節、最下位にあえぐ新潟はガンバ大阪の本拠地で残留に向けた正念場を戦っている。他会場の結果次第で、引き分けでもJ2降格が決定。ホームで戦うガンバの力量を考えれば、絶体絶命だった。
ところが、試合は意外にもアウェーの新潟がイニシアチブを握る。
「そこまで力の差がない相手(同士)ということ。決定的シーンも相手の方が多かった」(ガンバ・東口順昭)
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