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セレッソ大阪を戦闘集団に変えた
ユンイズムは「反復のルーティーン」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 そう語ったのは、鳥栖でユン監督のサッカーの申し子としてプレーし、今シーズン、FC東京から移籍してきたMF水沼宏太だ。

「ユンさんは『反復が大事』って言います。『繰り返し、繰り返しやることで身につく。つまらない、飽きた、と思うかもしれないが、ひとつひとつ集中してやることで、試合の中で必ずその場面が出てくる』と。例えば、毎回のトレーニングでパス練習は30分間、みっちりやります。マーカーを置いて、当てて落として。その後に2人組でパス練習するんですが、ライナー、浮かし、巻き、とパスの種類を変え、少しずつ距離を離し、最後は両タッチラインから蹴る感じで。反復する中で、こいつはちゃんと蹴れる、いい回転がかかって止めやすい、とか、ディテールが出てきます。それを感じるのが大事なんだと思います」

 反復の中にある規律によって、選手の意識を高める。細部が大事だと気づかせる。日々の練習精度を上げ、試合での戦う力に変換する。このサイクルこそ、ユンイズムの基礎と言えるかもしれない。

「走ろうと思えば、走れるんですよ。みんなプロになっている選手ですから。気持ちの問題は大きいですね」

 水沼はそう明かすが、変革の種明かしは意外と言えば意外だろう。

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