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欠場の浦和戦で若手ライバル台頭も、
なぜ香川真司は余裕たっぷりなのか

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

ベンチ入りしたものの浦和戦を欠場した香川真司ベンチ入りしたものの浦和戦を欠場した香川真司 日本サッカーの成長と、一方で埋めきれない大きなギャップ。その両面が感じられた一戦だった。

 浦和レッズがドルトムントを埼玉スタジアム2002に迎えた「Jリーグワールドチャレンジ」は、序盤からいきなりドルトムントの一方的な展開となった。

「最初の15分が一番きつかった」

 MF柏木陽介がそう振り返ったように、浦和は立ち上がりからドルトムントのプレッシャーに苦しみ、後方に追いやられてしまう。何とか最終ラインでしのぐものの、セカンドボールを拾われて、ふたたびピンチを招く。そんな負のスパイラルに陥った浦和が失点するのは、時間の問題かと思われた。

 それでも徐々に対応力を示し、プレッシャーをかいくぐる場面が増えると、右サイドのMF関根貴大の突破を促して好機を創出。そして24分、その流れから手にしたコーナーキックのチャンスをFW興梠慎三が合わせて先制ゴールを奪取する。番狂わせの予感を十分に漂わせた。

 もちろん、ドルトムントにもエクスキューズがあった。新シーズンが始動してわずか1週間。しかもピーター・ボス監督が就任したばかりとあって、組織的な連係を求めるのは難しい状況にあった。日本に着いたのは前日であり、コンディション面にも大きな不安があった。

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