堅実にゼロックス杯を制した鹿島。あとは新戦力がもたらす「強引さ」 (3ページ目)
先発出場でゼロックス杯のピッチに立った新顔は、GKクォン・スンテ(←全北現代)、DF三竿雄斗(←湘南ベルマーレ)、MFレオ・シルバ(←アルビレックス新潟)、FMペドロ・ジュニオール(←ヴィッセル神戸)の4名である。
クォン・スンテを除けば、J1で通用することはすでに過去の実績が証明済み。唯一例外の韓国代表GKにしても、前所属クラブでは昨季ACLで優勝を果たすなど、十分な経験がある。名前だけを聞けば、かなり豪華な補強に成功したと言っていい。
とはいえ、どんなに高いレベルの選手でも、新しいチームでプレーすることの難しさはある。優れた能力を持っていても、チームのなかで発揮できなければ宝の持ち腐れでしかない。
では、4名の新戦力はゼロックス杯でいかなるプレーを見せたのか。
結論から言えば、この段階にして早くも"鹿島の選手"になっていた。それは鹿島というチームが確固たるサッカーのベースを築いており、各選手がそれに従い、規律を持ってプレーすることが徹底されているからだろう。思いのほか、チームに早くフィットしている、というのがその印象だ。鹿島の石井正忠監督も「もう少し時間がかかると思った」と認めながら、こう語る。
「(これから先の)試合を通してコンディションを高め、戦術理解を進めていくことになると思っていたが、今日のパフォーマンスは非常によかった」
だがしかし、ゼロックス杯で受けた印象は、いい言い方をすればチームに「溶け込んでいる」のだが、悪く言えば「埋没している」。
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