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【ワールドカップ】中村敬斗のプロ2年目は「悲壮感」が漂っていた 「サッカーが楽しかった気持ちを思い出してほしかった」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Yuhei Harayama

【もう街で簡単に会えない】

── 能力が高い選手は、自分本位になってしまう傾向もあるかと思います。

「そうですね。彼にもそういう話はたくさんしたと思います。基本的に僕の仕事は、選手をゼロ地点に持っていってあげることだと思っています。能力が高い選手ほど、実はマイナスからスタートしているんですよ。

 それはなぜかというと、自分の思いどおりにいかない時に、矢印が外に向いてしまう。自分に矢印を向けず、周りのせいにしがちなんです。そこをいかに自分で扱えるようにするか。それができた時に、ようやくスタート地点に立てるんです。

 そこができていなければ、一歩を踏み出すことはできません。土台がなければ、自分が苦しい状況になった時に、持ちこたえられず崩れていってしまう。だから僕はまず、その選手をゼロに持っていくことを常に意識していますね」

── 鎌田選手にも、そういう側面が見られたのでしょうか。

「そうですね。だから、大地が『僕に面倒を見てもらった』と言ってくれているのは、そういうことかもしれないですね。僕はそこで見捨てることは絶対にしません。

 やっぱり才能がある選手が、自滅するのが一番もったいないじゃないですか。昔から、そういう選手はよく見ました。才能があるのに、自分で崩れていってしまう。だから、考え方であったり、感情のコントロールの部分を、大地にはよく言っていたと思います」

── 次に、中村敬斗選手の話を聞かせてください。今回のワールドカップで一気に注目度を高めましたね。

「すごいことになっていますよね。簡単に街で会えないなと(笑)」

── 中村選手との接点は、森下さんがガンバ大阪U-23の監督に就任した2019年ですね。

「そうです。敬斗がプロ2年目の時ですね。彼は高校2年生の年末にガンバ大阪と仮契約を結んだので、大地よりも早いタイミングでプロの世界に入りました」

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