日本代表とライバル韓国代表の強みと弱みを徹底比較 2位通過でも優勝候補1、2番手 (4ページ目)
もうひとつ特質すべきはポカの数だ。日本がグループリーグで許した5失点のうち、3失点がセットプレーからだったのに対し、韓国はミスというか、ポカが原因の失点が目立つ。マレーシア戦で犯したキム・ミンジェのプレーにそれは象徴される。2位通過を図るための手段という疑いは捨てきれないものの、韓国によくありがちなミスとも言える。
冒頭で述べたように「日本とは好勝負になる」が筆者の見解だ。
最後に韓国代表の監督であるユルゲン・クリンスマン。2006年ドイツW杯で、開催国ドイツ代表を率い、優勝を託されながら3位に終わった監督だ。その後任で2014年ブラジルW杯を制したヨアヒム・レーヴに比べると印象は薄い。だが、それまでドイツに蔓延していた守備的サッカーを攻撃的サッカーに転じた人物として、爪痕を残している。
攻撃的サッカー系の監督に的を絞って探した2010年南アフリカW杯後の日本代表監督候補にも一瞬、クリンスマンの名前が挙がったことがある。久しく外国人を代表監督に据えていない日本にとっては、因縁を感じさせる相手になる。決勝戦が日韓戦になることを祈りたい。
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著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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