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日本代表とライバル韓国代表の強みと弱みを徹底比較 2位通過でも優勝候補1、2番手 (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

【FWは韓国、SBは日本】

 マレーシア戦では、左に回ったソン・フンミンに代わり、途中出場のファン・ヒチャンが中央でプレーした。プレミアリーグのウルブス(ウルヴァーハンプトン)でスタメンを張る実力者である。よってソン・フンミンが左に回っても、真ん中の攻撃はパワーダウンしない。

 1トップも先述のように大型のふたりを擁す。日本にはない魅力であることは言うまでもない。メリハリが利いているというか、バランスが取れているというか、彼らの存在が、立体感のあるオーソドックスな攻撃的サッカーを可能にさせている。

 右ウイングにはソン・フンミンに迫る実力者イ・ガンインが張る。左利きの右ウイングである。ここ1、2年の伸びは半端ではなく、安定感、プレーに幅が出ている。PSGではいまや不動のレギュラーだ。"韓国の久保建英"と言いたいところだが、クラブの格でレアル・ソシエダはPSGに劣る。久保はかつての同僚イ・ガンインに半歩リードを許した状態にある。代表チームでプレーする両者を比較すると特にそう感じる。ハマっているかハマっていないかの差になるが、これは小さな問題に見えて、サッカー的には大きな問題だ。

 守備的MFの2枚、イ・ジェソン(マインツ)とファン・インボムも好選手だ。特にチャンピオンズリーガーであるファン・インボムは、そのグループステージ、マンチェスター・シティ戦で魅せた、マンオブザマッチ級の高いパフォーマンスが印象に残る。来季はレッドスターから、リーグランク上位国の上級クラブへ出世を果たしているに違いない。

 日本は韓国にFWのタレントの数では負けていないが、バランスで劣る。中盤は互角。勝る点があるとすれば、サイドバック(SB)か。左のウ・ソヨン(蔚山)、右のキム・テファン(蔚山)あるいはイ・キジェ(水原)より、日本のSB陣のほうが若干今日的に見える。

 たかがSB、されどSB。サッカーはSBで決まる。欧州でよく耳にする格言を当てはめると、光明は見えてくる。

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