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世代屈指のボランチ田中聡が代表落選でこぼした本音。「勝ってほしいと素直には思えませんでした」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

---- 代表に行くと、思うように自分のパフォーマンスが出せない歯がゆさがある。

「そうですね、代表だとうまくいかなくて。そこも戦術理解の話につながっていくのかなって思っています」

---- パリオリンピック出場は現実的な目標として定めていますか。

「これまで(年代別代表に)関わってきたので、オリンピックにも出たいっていう気持ちは、もちろんあります。ただ、先月やっていたU−23アジアカップも見ていましたけど、ボランチにはすごくいい選手がたくさんいるので、今はまだ自分にはその実力がなくて、選ばれる立場ではないとも思っています」

---- U−23アジアカップはどんな気持ちで見ていたんですか。

「こんなことを言っていいのかわかりませんが......、正直に言うと、勝ってほしいと素直には思えませんでした。それは代表だけじゃなく湘南でも同じで、自分がベンチに入れなかった試合で快勝すると、すごく悔しいですから。

 でも、(藤田譲瑠)チマとか(山本)理仁くんとか、ボランチの選手がどう動いているのかすごく勉強になったところもありましたし、自分も代表でこれくらいのパフォーマンスが出せたらいいなっていう、うらやましさもありましたね」

---- ですが、この大会に関しては、田中選手はJ1の試合で脳震盪による交代が続いたことも代表選手選考に影響したのではありませんか。

「いや、大岩さんから完全に信頼されていたら選ばれていたと思いますし、ドバイカップでのアピールも全然足りなかったと自分では思っていたので。まだまだやらないと選ばれないなっていうことは自覚していました。

 それでも、パリに向かって本格的に(U−21代表の)活動が始まったなかで、自分の特長が少しずつは出せるようになっているので、本当に少しずつですけど、手応えは感じています。あとは、本番までの残りの期間をどれだけ大事にできるか、だと思っています」

---- パリオリンピック出場も含め、今後のキャリアをどう思い描いていますか。

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