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世代屈指のボランチ田中聡が代表落選でこぼした本音。「勝ってほしいと素直には思えませんでした」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

「一回入ったからには落選したくなかったですし、もちろんU−17ワールドカップでも日本を代表して戦いたという気持ちはありました。(初招集以降も継続して選ばれたことで)代表にも慣れて自覚もできましたし、チームメイトともすごく仲良くなったというか、お互いのプレーのこととかもわかってきたので、世界を相手に戦ってみたいなっていう気持ちは高まりました」

---- 実際にU−17ワールドカップに出場してみて、どうでしたか。

「ケガで(最後の試合は出られずに)終わってしまって、すごく悔しかったですけど、意外とやれるなっていう印象はありました。自分の守備の特長をすごく出せた大会だったと思います。

 攻撃にはまったくと言っていいくらい関与できなかったんですけど、当時は藤田譲瑠チマと(2ボランチを)組むことが多かったので、アイツにほとんど攻撃は任せて自分は守備に徹しようと、やることがはっきりしていました。それがよかったのかなって思っています」

---- 当時取材した時、大会初戦はものすごく緊張したと話していました。

「経験が全然なかったですし、試合前に国歌が流れた時はすごく興奮しましたね」

---- その後にJ1デビュー戦など緊張する試合はあったと思いますが、それと比較してどうでしたか。

「(U−17ワールドカップ初戦の)オランダ戦はほぼ全員が緊張していたので、『あ、俺だけじゃないんだ』っていう安心感もありました。なので、そこに関して言えば、Jリーグで初出場とか初スタメンとかのほうが、周りはみんな慣れている選手ばかりのなかで自分だけが試合に出たことない立場だったので、不安とか緊張は大きかったです」

---- 本来なら2021年にU−20ワールドカップが開かれ、再び世界を相手に戦える機会となるはずでしたが、新型コロナウイルス感染拡大により開催中止となりました。

「大会がなくなったのはすごく残念でしたけど、(U−19、U−20代表に選ばれた時に)自分的には一歳上の代表だとけっこうレベルの違いを感じていて、ミスばっかりで手応えもゼロでしたので、正直、選ばれるわけないなと思っていました」

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