ジーコジャパンを土壇場で救った大黒将志の劇的ゴール「パスが来る確信があった」 (6ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by REUTERS/AFLO

 2-1。勝負が決した瞬間だった。

 だが、殊勲のゴールを沈めた当の本人は、誰もが勝利を確信したその瞬間のことを、あまりに意外な言葉で振り返る。

 それは土壇場で勝負強さを発揮することのできた、ストライカーの矜持である。

「僕、あの時1点とって、まだ2点目を狙っていましたからね(笑)。相手はガクンッてなっていたんで、あと何分かあったら、たぶんもう1点いけたんちゃうかな。もし4点入れていたとしても5点目を狙っている。FWなんで、ず~っと狙い続ける。時間とか、点差とか、関係ないんです」

(つづく)

大黒将志(おおぐろ・まさし)
1980年5月4日生まれ。大阪府出身。2021年1月に現役引退。現在はガンバ大阪のアカデミーストライカーコーチを務める。2006年W杯ドイツ大会出場。国際Aマッチ出場22試合。5得点。

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