大久保嘉人が語る東京五輪世代
「久保、堂安らのレベルは高いけど...」 (3ページ目)
アテネ組がLINEでつながったのは、やっぱりあの時代一緒に戦った仲間だし、特別な結びつきがあるからでしょ。だから、普通にLINEでやり取りしているだけでも楽しい。
面白いのは、前回の食事会を企画した時のこと。この日がいいんじゃないかというLINEが流れてきて、那須が最初に『行けま~す』って返事が来たんですよ。すると、みんな『おまえは、来なくていい』ってLINEしてきて(笑)。なんか、五輪の試合でやらかした那須が、オレらの中心になっている感はあるね」
五輪や年代別W杯など、かつて特別な舞台を一緒に経験した同世代の選手たちは、今またLINEのグループなどを作って、当時を知るよき仲間同士で、あらためて交流を深めていることが多い。アテネ組だけでなく、小野伸二や稲本潤一ら「黄金世代」もそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、1年延期されることになったが、東京五輪での健闘が期待される東京五輪世代も、戦いを終えたあと、そうした交流が始まるのだろう。
東京五輪について語る大久保 その東京五輪世代について、大久保はどう見ているのだろうか。
「サッカー選手のレベルで言うと、久保(建英/マジョルカ)とか、堂安(律/PSV)とか、技術のある選手がそろっていて、かなり(レベルは)高いと思う。ただ、考えてサッカーをやれているか? というと、どうかな。ずる賢さとかがないし、きれいにサッカーをしているだけって感じ。だから、昨年末に0-2で負けているけど、狡猾な南米のコロンビアとかが相手だと、どうしていいか、わからなくなる」
手厳しいが、五輪ではそうした世界の強豪と渡り合うことになる。しかも、それらを相手に結果を出さなければいけない。そのことを考えれば、大久保の指摘はもっともだ。
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