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なでしこJは韓国撃破で決勝へ。
「初ポジション」を試みる監督の意図 (4ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

「過密日程の中でチームの力や選手のやりやすさを落とさず、出場時間を増やしながら成長させていくことはいつも頭にある。目先の勝利だけで組み立てているとチームの膨らみはなくなってくると思います」(高倉監督)。

 この点からいくと、韓国の中盤を前に、新たなボランチコンビと新戦力で45分を失点ゼロに抑えたことで、機会を与えられた選手は準決勝でしか味わうことができない経験ができ、連戦してきた選手は休むことができた。

 チームが崩れないギリギリのラインを指揮官は攻め続けている。決勝はこれまでと同様に中2日。ここまでくれば重要なのは過密日程のなかでのリカバリーだ。韓国戦のようなコンディションでは決勝の中国とはまともに戦えない。どこまで疲労を回復させることができるのか。なでしこジャパンの最大の壁はここにあるのかもしれない。

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