成長途上のU-21森保ジャパン。
ベストな過程、最適な相手と決勝へ (2ページ目)
しかしながら、この試合はトーナメントの準決勝であり、どこかで勝負をかけなければ決着しない。決着を長引かせれば、さらに体力的消耗が激しくなるばかりだ。
はたして、"機を見るに敏"だったのは、日本である。
78分、UAEが自陣で日本の攻撃を食い止め、奪ったボールをカウンターにつなげようとした、そのときだった。
パスを受けたUAEのMFアルダルムキに、MF渡辺皓太(東京ヴェルディ)が激しくスライディングタックル。ボールを奪い取った渡辺は、すぐさま立ち上がり、フリーで待つFW上田綺世(法政大)へパスすると、GKと1対1になった上田は落ち着いてゴールを決め、これが決勝点とった。
決勝ゴールを落ち着いて決めた上田綺世 殊勲の渡辺が「チーム全体で球際は強くいくと、森保監督からも言われていた」と語れば、対する指揮官は「皓太が集中して、相手がボールを動かすところを狙って得点につなげてくれた。疲れているのに、気迫が表れていた」。森保監督は、チームのベースとなるものとして「攻守の切り替え」と「球際は強く」を強調し、選手に働きかけているというが、まさにそれがゴールに直結したシーンだった。
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