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成長途上のU-21森保ジャパン。
ベストな過程、最適な相手と決勝へ (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 すでに記したように、内容的には見るべきものに乏しく、はっきり言えば、退屈な試合だった。2試合連続で延長戦をこなしてきたUAEは、日本以上に消耗が激しく、前半からダラダラと時間稼ぎを行なったことも、その印象を強めた。

 だが、それでも日本の選手たちは焦(じ)れて攻め急ぐことなく、守備のバランスを保ち、相手のカウンターを防ぎながら、攻め続けた。もちろん、思うように体が動かず、そうせざるを得なかった面もあるだろうが、コンディションを踏まえたうえで、落ち着いて試合を進めたことは評価されていい。

 この大会に出場しているU-21日本代表は、事前キャンプがなく、ほぼぶっつけ本番で大会に臨み、大会中も短い間隔で試合が続いた。当然、じっくり時間をかけて戦術的な練習に取り組む余裕もなかった。

 しかし、選手にとっては、「試合こそが最良の実践トレーニング」になっているのだろう。例えば攻撃を見ても、ボールを保持して攻撃を組み立てることと、1本の長いパスで相手DFの背後を突くこととが、うまく使い分けられるようになってきた。森保監督も「選手は試合ごとに、明確に成果と課題を次に生かしている」と語り、彼らの成長ぶりを称える。

 さて、苦しみながらも2大会ぶりに決勝進出を果たした日本が、金メダルをかけて対戦するのは、韓国である。

 日本が2年後の東京五輪を見据え、21歳以下の代表チームで今大会に臨んでいるのとは対照的に、韓国はU-23代表をベースに、FWソン・フンミンら、A代表の中軸選手をオーバーエイジ枠で加えている。間違いなく、今大会の優勝候補筆頭だ。

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