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タイ戦4-0快勝で1位通過。「うまくいきすぎ」の日本が見せた柔軟性 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

「何でもかんでも前から行って(ボールを)取れるものではないし、相手も足下(の技術)はうまかったので、様子を見ながら、取れるところでサイドバックの動きをスイッチにすることで、チーム全体が(プレスを)ハメこんでいくということがうまくハマったと思う」

 3日前の北朝鮮戦を踏まえ、チーム内でいちばんの問題点と指摘されていたのは、やはり守備面、それもとくにDFラインだったという。相手のロングボール主体の攻撃に対し、DFラインがズルズルと後退した結果、全体が間延びして選手間の距離が広がり、守備面ばかりか、攻撃面にも悪影響を与えてしまったからである。

 岩波は「ミーティングで、監督やコーチからDFラインがよくなかったという指摘があった。自分がラインを下げていた部分があったので責任を感じていた」と語る。

 だが、このタイ戦ではDFラインを高く上げ、コンパクトな守備ブロックを保ちながらも、試合展開に応じて選手たちが自らの判断でブロック設定の位置を下げる柔軟性も見せた。同じ無失点とはいえ、ただただ受け身で耐えるしかなかった北朝鮮戦とは、明らかに内容は異なる。岩波が満足そうな表情で口を開く。

「今日の試合で、もう一回自分がやれるというところを見せないといけなかった。勝ちが必要な試合でいいアピールもできたし、納得できる試合だった」

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