タイ戦4-0快勝で1位通過。「うまくいきすぎ」の日本が見せた柔軟性
何だか話がうますぎはしないか。
そんな気にさせられるほど、あまりに順調すぎる日本の勝ち上がりとなった。
リオデジャネイロ五輪アジア最終予選(兼アジアU-23選手権)のグループリーグ第2戦。日本はタイに4-0で完勝し、2連勝で勝ち点を6に伸ばした。およそ前評判が高かったとは言い難いチームが、最終戦を残しての悠々たる決勝トーナメント進出である。
鈴木武蔵が先制点を決めると、その後3点を追加した日本。守備では無失点でタイに快勝した 大苦戦を強いられた初戦の北朝鮮戦から一転、この日の日本は、終始落ち着いた試合運びでタイをねじ伏せた。手倉森誠監督も満面の笑みでこう語る。
「前回苦しんだ分、こういう褒美が来るのかな」
特に初戦から大きな改善が見られたのは、守備面である。
FW鈴木武蔵、久保裕也と取るべき人が取ったこともあり、注目は4ゴールを量産した攻撃面に集まりがちだろう。だが、このチームの戦いのベースとなるのは、しっかりとした守備。そんな手堅いチームらしく、タイの長所をうまく封じることが試合の流れを引き寄せる要因となったことは間違いない。
タイは選手それぞれが高い技術を持ち、ショートパス主体のパスワークを武器とする。それに対し、日本が早くボールを奪おうと焦ってしまえば相手の思うつぼだった。キャプテンのMF遠藤航は言う。
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