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タイ戦4-0快勝で1位通過。「うまくいきすぎ」の日本が見せた柔軟性 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

「一発で飛び込まないのが大事な部分。ガマンして抜かれないようにして、ワンツーとかの動きにはしっかりとついていくところは意識した」

 たしかにタイは、10m四方程度の狭いエリアに3、4人が入り、細かくパスをつなぐ技術には長けていた。あたかもミニゲームを見ているかのがごとく、日本の選手がもてあそばれるシーンは何度かあった。

 だが、言い換えると、タイができたのはそこまでだった。中盤やサイドで少々パスをつながれたところで、日本の選手が慌てて次々に飛び込んで守備のバランスを崩すようなことさえしなければ、ペナルティーエリア内までボールを運ばれることはない。

 MF矢島慎也が「守備ブロックの前でつながれる分には怖くなかった。相手の18番(MFチャナティップ)だけはブロックの中に入ってきて、嫌な位置にポジションを取ってきたが、航くんが強く行って(止めて)くれた」と振り返ったように、危ないシュートにつなげられることはほとんどなかった。

 後半に入ると、すぐにリードを2点差に広げたこともあり、「センターバックのふたりがみんなに声をかけて守備ブロックを下げ、相手にボールを持たせる形にした」(矢島)。

 DF岩波拓也は「前から(守備に)行きすぎて、2トップの選手が疲れていた部分もあったので、1回下がって守備をしようと全員で話した」と明かし、こう続ける。

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