タイ戦4-0快勝で1位通過。「うまくいきすぎ」の日本が見せた柔軟性 (4ページ目)
それにしても、この大会の日本は怖いくらいにいい流れに乗っている。
北朝鮮戦は一方的に押されながらも勝ち点3を拾うと、先発を6人も入れ替えて臨んだタイ戦は、新しく入った選手が活躍しての圧勝である。
結果的に4-0となったタイ戦にしても、試合の流れが変わる可能性がまったくなかったわけではない。言うまでもなく、日本が2-0でリードして迎えた54分に与えたPKの場面である。これが決まれば1点差。試合はどうなったか分からない。
しかし、相手キッカーが軸足を滑らして、PK失敗。岩波が「ああいうのが入らないのは、チームがいい状況にあるということ」と語ったように、試合の流れを一変させかねないピンチが、むしろ日本にさらなる勢いをもたらす結果となった。
日本を後押しする追い風は、試合後も続いた。
タイ戦後に行なわれた北朝鮮-サウジアラビアは、互いに点を取り合うシーソーゲーム。北朝鮮が2度のリードを奪うも、サウジが2度とも追いつき、69分にはついに3-2と逆転した。このまま試合が終われば、グループリーグ最終戦で日本はサウジとB組1位をかけて対戦するはずだった。
ところが、試合終了まで残りわずかの85分に北朝鮮が同点ゴールを決めて、両チーム痛み分け。この結果、すでにグループリーグ突破を決めていた日本の、1位通過まで決まってしまったのである。
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