【ワールドカップ】サッカー日本代表は自らチャンスを作れない 守備的姿勢が生んだブラジル戦の結末
後半のアディショナルタイム、しかも残り1分を切った段階で浴びた逆転弾。日本が先制した試合展開を考えると、ともすればこのうえなく惜しい試合に映る。だが、冷静に試合を振り返れば、けっして"惜敗度"の高い試合ではなかった。逆転弾を食らうのは時間の問題だった。ガブリエウ・マルティネッリの右足シュートが、ポスト内側を叩きながらネットを揺らす光景は、ある意味で十分に予想された出来事だった。訪れるべき時が訪れた場面だった。
ブラジルに敗れ、うなだれる日本代表の選手たち photo by JMPA 日本のピークは前半29分、佐野海舟の先制弾が決まったシーンだった。そこからの日本は、攻撃はそこそこにして守備を固めた。そして後半11分にカゼミーロに同点ヘッドを許すと、押されっぱなしとなった。日本は守るしかなくなった。まだ同点だというのに、勝利の可能性は、延長戦を経た末のPK戦に辿り着かない限り、ないものに見えた。
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。


