原口元気「ロシアW杯では自分が日本代表の『主役』でありたい」 (2ページ目)
「(代表に合流して)最初は、サイドだったんですよ。でも、(W杯予選の前哨戦となる)イラク戦の前に、キヨくん(清武弘嗣。ハノーファー/ドイツ)がケガをしたんです。それで、トップ下をやる選手が減って、練習でトップ下に入るように言われた。そうしたら、その印象がよかったのかな、監督から『おまえは、攻撃も、守備もトップ下でやれるクオリティーがある。これからはトップ下でいいんじゃないか』って言われたんです。そのときは、『えぇ!?』って驚きましたよ。ヘルタのトップ下なら、カウンター主体なんでシンプルにできるけど、日本代表のトップ下はゲームを作ったり、攻撃を組み立てたり、よりテクニカルな技術が必要になってくるじゃないですか。それなら、シンジくん(香川真司。ドルトムント/ドイツ)やキヨくんのほうが、間違いなく適任ですよ。それに、3月の試合を見て、自分は絶対に(代表の)サイドで生きると思っていましたから」
当初、原口はトップ下について、ザッケローニ監督時代の香川や本田圭佑(ミラン/イタリア)らがこなしていたスタイルをイメージしていた。そのため、ハリルホジッチ監督から受けた「トップ下指令」にはためらいがあった。だが、練習を消化していくと、トップ下の役割がザッケローニ監督時代とはまったく異なることがわかった。
「監督に言われたのは、なるべくシンプルにプレイすること。監督は、トップ下がゲームを作ったり、タメを作ったりするのが、あんまり好きじゃない。シンプルにはたいて前に出て行くことを求められ、相手を背にしてボールを受けたら、すぐに味方に落とせって言われる。ボールを簡単にさばいて、ふたり目、3人目が前に出て行くイメージを持っているから、(自分が)やっていても、それほど苦にはならないな、と思いましたね。とはいえ、トップ下はボールを受ける角度がサイドとはまったく違う。それに、サイドは(自分が得意とする)ドリブルができますからね。トップ下も、サイドも両方できたほうがいいと思いますけど、やっぱり今でもサイドで勝負したい気持ちがすごくあります」
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