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遠藤保仁「みんなは、なんで日本代表に悲観的なの?」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by Getty Images

「オレは、なんとも思っていない。中東の各国が成長しているのは理解しているし、これからはアジア各国で力のある帰化選手が増えてくるんだろうな、とは思う。でも、(今回のアジアカップで)評判の高かったイラクやUAEと対戦したけど、どちらの試合もオレらが圧倒していた。日本は、相手にほとんど隙を与えなかった。もちろん、日本代表は勝たなければいけないし、結果がすべて。だから、負けた批判は受け止めるけど、今、自分たちが考えなければいけないのは、成長する他国のことじゃない。自分たちの個の力や決定力を高めることでしょ。それは、下のカテゴリーも一緒だと思うよ」

 UAE戦では、35本のシュートを放って、奪ったゴールは1点のみ。日本の「決定力不足」が大きくクローズアップされた。この課題を克服するためには、どうすべきだろうか。

「決定力を高めるのに、特効薬はないよ。でも、リラックスした状況でシュートを打てるようになれば、入る確率は高くなるんで、そのためのやり方はあるよね。例えば、練習の中でもいかに実際のゲームと同じような状況を作れるか。ただシュートを外したとか、決めたとか、一喜一憂しているようではダメ。10本シュートを打って、3本入らなかったら『次の試合は出場させないよ』って言われたら、みんな真剣にやるでしょ。そのくらいの厳しさをもってやらないといけない。だって、国際試合でシュートを決めれば、人生が変わるんだから」

 決定力不足とともに、アジアカップの敗因のひとつに"香川真司の不調"が挙げられた。実際、UAE戦では決定的なチャンスを決め切れず、PK戦でも香川が失敗してチームは敗退した。ブラジルW杯でも活躍することができず、いまだかつての輝きを取り戻せていない日本の『10番』の姿を、遠藤はどう見ていたのだろうか。

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