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遠藤保仁「みんなは、なんで日本代表に悲観的なの?」 (2ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun
  • photo by Getty Images

 昨年のブラジルW杯では、グループリーグ敗退に終わった。周囲の期待を裏切った日本代表には、明らかに逆風が吹き始めていた。アジアカップは名誉挽回する絶好のチャンスだったが、再度期待を裏切る結果に終わった。主将の長谷部誠をはじめ、岡崎慎司や長友佑都ら主力選手たちは、W杯に続く惨敗にかなりショックを受けていた。

「オレだって、ショックはあるよ。でも、負けたショックで言えば、ブラジルW杯のときのほうがはるかに大きかった。あの(充実した)メンバーで、自信を持って挑んだにもかかわらず、何もできずに終わってしまったからね。

 それで今回、アジアでも負けて『日本は大丈夫か?』と、みんな思っているかもしれない。(メディアなどでも)『アジアの勢力図が変わった』とか言われているけど、オレはまったくそう思っていない。前回(2011年アジアカップ)優勝したときは、(グループリーグから)どの試合も僅差の勝利だった。それが今回は、UAEにはPK戦で負けたけど、すべての試合で相手を圧倒していたからね。(日本が)これほどの戦いをしたアジアカップって、最近はなかったと思う。だから、オレは(日本代表の現状に)なんら心配はしていない。『なんで、そんなに悲観してんの?』って思う」

 しかし、日本は準々決勝で敗れた。下のカテゴリーを見ても、U-16代表が昨年はU-17W杯のアジア予選で敗れ、U-19代表にいたっては4大会連続で世界大会出場を逃している。さらにクラブにおいても、2008年にガンバが優勝して以来、JクラブはAFCチャンピオンズリーグで結果を残せていない。アジアで勝てなくなった状況には、多くの関係者やファンが危機感を抱いている。

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