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スペイン人記者が下す、アギーレ監督の本当の評価 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 当時のチームには、ラウール・ガルシア(MF、現アトレティコ・マドリード)とパブロ・ガルシア(MF、現スコダ・クサンシ/ギリシャ)という、同じ名字の素晴らしい2人の選手がいた。誰もがハードワークをいとわず、チームの勝利だけを目指して体を張ったプレイを見せていた。だからこそ、サポーターも選手の頑張りに応えようと、大きな声援を送り続けていた。

 残念ながら今、チームは2部に落ちてしまったけど、1部ではレアル・マドリードもバルセロナもパンプローナで勝利を簡単に手にすることはできなかった。スタジアム全体が相手と戦う雰囲気を作り出すし、それはハビエルら歴代の監督、そしてチームが作り出したものだ。

 ハビエルの評価をするならAだ。ひいき目なしでリーガの中でも名将と呼んでもいい監督だと思っている。スペクタクル? 地方クラブにとって一番のスペクタクルはチームが勝利することだ。その点から言えば、アギーレは十分にスペクタクルを提供してくれる監督だ。

 立場が変われば評価も変わるのは当然のこと。スペクタクルという面では評価が低い日本代表監督になるかもしれないが、チームをまとめる手腕は高く評価されている。ただ、今回はアギーレにとっても新たな挑戦であり、どのようなサッカーを見せてくれるのかはわからない。日本人サポーター、評論家を唸らすような手腕を見せ、高い評価を得ることを期待してやまない。
 

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