なぜザッケローニは今「3-4-3」を試すのか? (3ページ目)
もちろん、過去のテストが成功していないことから考えても、たやすく理論通りに事が進むとも思えないが、そもそもトップ下というポジション自体が存在しない3-4-3であれば、“本田ありき”の状況には陥りにくいはずだ。
また、ザッケローニ監督は従来通りに4-2-3-1を採用する場合は、本田のいないトップ下には中村憲剛か香川真司が入ると明言している。要するに、東慶悟などの新戦力を入れて、新たな組み合わせを探るつもりはないということだ。
このことからも、指揮官が本田不在の4-2-3-1にさほど大きな可能性を感じていないことがうかがえる。
いずれにしても、本田がいるかいないかで、日本代表の試合結果に明暗が分かれている以上、何らかの手を打っておく必要はある。それを考えれば、3-4-3へのトライは望ましいことだ。DF今野泰幸も「オプションになればいい。今のメンバーならしっかりできると思うし、武器になればいいと思う」と語る。
幸か不幸か、本田が出場しないブルガリア戦は、3-4-3を試すには絶好の機会(6月1日に行なわれるロシアカップ決勝に出場するため、まだ合流していない)。何より、メンバーが固定され、ややマンネリ感の漂う日本代表に新たな刺激が与えられることは、歓迎すべきことである。
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