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【プロ野球】「そりゃ強いよな」 移籍1年目でまさかの戦力外 濵口遥大が告白した限界とホークスで受けた衝撃 (4ページ目)

  • 石塚隆⚫︎文 text by Takashi Ishizuka

【ほんと"暴れ馬"でした】

 立場は異なるが、今後も濵口は横浜で野球に携わっていく。これから先の未来を想い、濱口は柔らかい表情で言うのだ。

「引退後、3カ月ぐらいいろんなことを考えたり、いろんな人と会って話をして、自分がやっていきたい方向性というのは少しずつ固まってきました。出社して社員の人と話したり、スクールに行って子どもたちや保護者の方と話をすると、新鮮なことばかりで毎日が勉強です。わからないことばかりなんですけど、まったくつらいことはなくて、いろんなことを吸収するチャンスなので、今はすごく楽しいですね」

 新たな旅は始まったばかり。そこには人のよさが滲み出た、いつもの濵口遥大の姿があった。

 DeNA時代の8年間、ルーキー時代から濱口を見つづけてきた。大崩れしても真摯に取材に対応してくれ、勝利すればボールを受けてくれたキャッチャーをいつも称えていた。またピッチングでは、フォークを封印したり、速いスライダーを身につけたり、常にアップデートを試みてきた。

 取材終わりに「いろいろありましたね」と伝えると濵口は頷いた。

「いろんなことをやりましたね。でも、やっぱりコントロールだけは最後まで......」

 そう白状すると濵口は苦笑した。

「まあでも、それが持ち味だといろんな人に言っていただきました。ほんと"暴れ馬"でしたね」

 濵口は声を出して笑った。記録には残らない投手だったかもしれないが、確実に"記憶"には残る投手だったことは間違いない。勇気凛々の"横浜の暴れ馬"の雄姿を忘れることは決してないだろう。


濵口遥大(はまぐち・はるひろ)/1995年3月16日生まれ、佐賀県出身。三養基高から神奈川大へ進学し、2016年のドラフトでDeNAから1位指名を受け入団。力強いストレートとチェンジアップを武器に1年目から先発ローテーションに定着し、10勝をマーク。日本シリーズでも好投した。24年には中継ぎとして日本一に貢献。その年のオフにトレードでソフトバンクに移籍するも、25年は一軍登板を果たせぬまま戦力外となり、現役引退を決断した。

著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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