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【プロ野球】「そりゃ強いよな」 移籍1年目でまさかの戦力外 濵口遥大が告白した限界とホークスで受けた衝撃 (3ページ目)

  • 石塚隆⚫︎文 text by Takashi Ishizuka

【辞めるならスパッと辞めたほうがいい】

 そして濵口は一度も一軍登板がないまま、10月27日に球団から来季の構想外を伝えられた。移籍1年目で非情とも思えるが、当の本人は納得していた。

「驚きはなかったですね。年齢やチームの現状を考えれば、妥当だと思いました」

 構想外を伝えられた2週間後の11月11日、濵口は現役引退を発表した。

 その決断について尋ねると、濵口は絞り出すように吐露した。

「最初、現役をつづけるか、引退するかは半々でした。オファーがあれば、もちろん頑張ろうとは思っていました。ただヒジの状態や、ここ数年の自分の成績やパフォーマンスを考えると、このままスッキリ終わるのもありなんじゃないかって思ったんです。

 カミチャ(上茶谷大河)とか、いろんな人に相談したんですが、自分のゴールはどこなんだって考えていくうちに、野球ではない世界をイメージすることもあったので、辞めるならスパッと辞めたほうがいいと思いました」

 背水の陣で手術までして復帰を果たしたのだからもう少し頑張れば、と思うのは外野の勝手な意見であり、9年間プロとして必死に走りつづけてきた濵口の決断に納得するしかない。線引きは自分にしかできないことであり、これもまた濵口の美学だ。

 そして濵口は、ポツリとこう漏らした。

「ベイスターズ時代にお世話になった国吉佑樹さんや、ホークス時代に一緒だった又吉克樹さんは戦力外になってもメキシコへ渡り、そこでリリースされても、また日本でプレーすることになりました。そうやって全身全霊をかけて野球に向き合えるのはすごく格好いいなと思います。僕にはその勇気がなかった」

 いや、そんなことはない。濵口ほど勇壮勇敢なピッチャーはいなかった。ルーキー時代からバッテリーを組んできたDeNAの戸柱恭孝はこんなことを言っていた。

「浮き沈みがあるピッチャーでしたけど、とにかくマウンドはもちろん、練習でもベンチでもロッカーでも気持ちを前面に出す選手でした。1年目からローテーションに入ってインパクトを残したのにも関わらず、毎年変わることを恐れず、自分のプライドを消してまで、浮上のきっかけを探していたのを見てきました。身体を痛めていようが、ベイスターズのために目一杯、最後まで腕を振りつづけてくれたピッチャーですし、もう少し一緒にやりたかったですね。ただ先日、会ったらスッキリとした表情をしていたんで、それが一番かなって」

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