【WBC 2026】大谷翔平・鈴木誠也の豪快弾の陰で 侍ジャパン4番・吉田正尚が見せた「ひと振りで仕留める男」の凄み
日本で野球の試合が行なわれる時、特別な視線を向けられるのが「4番打者」だ。打線の中心であり、勝負を決める存在と期待されている。
第6回ワールド・ベースボール・クラシックで連覇を目指す侍ジャパンが初戦のチャイニーズ・タイペイ戦、つづく韓国戦で4番に起用したのが、メジャーリーガーの吉田正尚(レッドソックス)だった。
侍ジャパンの4番として存在感を発揮する吉田正尚 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る
【吉田正尚を4番に置く理由】
なぜ、日本代表の4番は吉田なのか。初戦のあとに聞かれた井端弘和監督は、こう答えている。
「吉田はすごく状態がよく、1番(の大谷翔平)から流れをくんだ時に(4番が)適任かなと」
1番・大谷翔平(ドジャース)、2番・近藤健介(ソフトバンク)、3番・鈴木誠也(カブス)、そして4番・吉田正尚。ヒットメーカーとして期待される2番・近藤はここまで無安打だが、2試合つづけて上位打線が爆発力を発揮し、13点を奪って勝利した3月6日のチャイニーズ・タイペイ戦につづき、翌日の韓国戦では8点を挙げて2連勝を飾った。
先発・菊池雄星(エンゼルス)が1回表に3点を先行されるなか、鈴木は直後のツーランを含めて2本塁打。大谷は3回、前日につづく大会2号の同点弾を放った。
身長193センチの大谷、同183センチの鈴木というトップメジャーリーガーのふたりが圧倒的なパワーを披露している一方、ひと味違った凄みを見せているのが173センチの"マッチョマン"吉田だ。ひと振りで、確実に仕留めていくのである。
2対3で迎えた3回一死、大谷の右中間への本塁打で追いつくと、二死後、鈴木がレフトに勝ち越しソロ。韓国が2番手投手のチョ・ビョンヒョンに交代した直後、吉田はライトスタンドに大会1号を突き刺した。
「カーブがポンと浮いたので、うまく止まって1球で仕留められたと思います」
交代直後の初見の投手に対し、技ありの一打だった。
「短期決戦はどんどんピッチャーが代わってきますので、それにしっかり対応できるように」
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著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。


















