【プロ野球】現状維持を選ばなかった男の決断 福田周平が語る外野転向とリーグ3連覇の舞台裏
元オリックス・福田周平インタビュー(前編)
プロ通算677試合出場。オリックス一筋で、2025年シーズン限りで現役を終えた福田周平は、小兵ながらにも「全力でプレーする」姿で多くのファンに愛された選手だった。2017年のドラフト会議で3位指名を受けてプロ入り。オリックスのリーグ3連覇(2021〜23年)、外野手転向でゴールデングラブ賞。記憶に残る名バイプレーヤーとして活躍した福田に、8年間のプロ野球人生を振り返ってもらった。
昨年末、自身のインスタグラムで現役引退を発表した福田周平氏 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る
【人間的にも大きく成長できた8年】
── 昨年12月29日、自身のインスタグラムで「現役引退」を表明されました。その時の心境から、お聞かせください。
「オフシーズンになってトークショーなどをしていくなかで、僕のことを気にしてくださるファンの方たちや知人がたくさんいて、やはりどこかで「報告はしなきゃいけない」という思いになりました。野球をするのか、やめるのか......きちんと自身の言葉で報告する形になりました」
── 引退を決めた一番の理由は?
「僕自身はまだユニフォームを着たかったのですが、どこからもオファーがなかった。あきらめざるを得なかったということです」
── 33歳という年齢を考えても、「まだやれる」という思いはあったのですね。
「ありました。体は元気ですし、ケガもないですし......。でも、プロ野球はプロフェッショナルで厳しい世界ですので、僕が「やりたい」と言ったところで、できる世界でもない。需要がなかったというところで、きっぱりとあきらめることはできました」
── 2018年からの8年間を駆け抜けたプロ野球人生は、福田さんにとってどういうものだったのでしょうか。
「これまで味わったことのないほど多くの注目を浴びるなかでプレーし、大きなやりがいを感じた時間でした。活躍すれば褒められ、ファンの方々からは温かい声が届く。逆に結果が出ないときには批判の声を受けることもありましたが、僕にとってはそれも活力に変えられるものでした。そうした経験を通じて、本当に貴重な時間を過ごせたと思っています。人間的にも大きく成長できた8年間でした」
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著者プロフィール
佐々木亨 (ささき・とおる)
スポーツライター。1974年岩手県生まれ。雑誌編集者を経て独立。著書に『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(扶桑社文庫)、『あきらめない街、石巻 その力に俺たちはなる』(ベースボールマガジン社)、共著に『横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今』(朝日文庫)などがある。














































