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【プロ野球】ヤクルト期待の大型遊撃手・田中陽翔が積み重ねた試行錯誤 「人と同じことをしていたら突き抜けられない」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 松山キャンプで田中を見ていると、時間を無駄にしたくないという姿勢がよく伝わってくる。たとえば、練習中にわずかな待機時間があっても、なにかしら体を動かしていた。

「人と同じことをしていたら、人と同じくらいにしかなれないので......。突き抜けるためには、人とは違うことをするというか、その時間で差をつけられたらと思っています」

 田中の父・充さんは、ロッテ、ヤクルトで通算79試合に登板した元プロ野球選手。また中学時に所属していた東練馬シニアでは、ヤクルトOBの宮本慎也氏から指導を受けていた。

「宮本さんは、小学6年の時からマンツーマンで守備練習をしていただいているので、僕は弟子みたいなものです(笑)」

 生まれ育った環境が、田中の野球に向き合う姿勢に影響を与えているのではないだろうか。そのことについて聞くと、こんな答えが返ってきた。

「確かにそうですね。でも、そうでもないかもしれないです(笑)。父とは一緒にバッティングをすることはありますけど、野球の話をすることはあまりないですし、意識的なことはそんなに教わってないです。ただ、『本を読みなさい』とは言われていて、そのおかげで本を読むのが好きになったので、読書を通じて考える力が養われたのかもしれません」

【将来的な目標は2000本安打】

 今シーズンの目標については、「ふたつ考えています」と話し、こう続けた。

「もし一軍に上がれたら、最初は少しずつの出場になると思うので、そのなかで与えられたチャンスをしっかり生かしたいです。二軍スタートになった場合は、まだ土台づくりの段階だと考え、基礎を大切にしながら、一つひとつ丁寧に、1年間フルで出続けられる体力を養っていこうと思っています」

 池山隆寛新監督の誕生、村上宗隆のメジャー移籍......新たにGMとなった青木宣親氏が「主力選手の高齢化が進んでいる。若手にチャンスを与えたい」と語るなど、ヤクルトは大きな転換期を迎えている。

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