【プロ野球】ヤクルト期待の大型遊撃手・田中陽翔が積み重ねた試行錯誤 「人と同じことをしていたら突き抜けられない」 (2ページ目)
田中は「最初に打てなかったのは、バットが影響していたのかもしれません」と語った。木製バットを使うのは初めてで、当初は深く考えずに選んでいたという。
「バットがまったく合っていなかったのか、変だなと思っていました。5月に入ってからですね。なんかのきっかけで、長岡秀樹さんがバットを2本くださったんです。そのバットを初めて使った試合で初本塁打。しかも逆方向だったので、『おっ』と思いましたね。しなりをうまく使えたというか、ヘッドをしっかり使えていました。その後は疲れもあって少し重く感じるようになったので、ムネさん(村上宗隆/現シカゴ・ホワイトソックス)のタイプより20グラムほど軽いものを使いました。バット選びの大切さをあらためて実感しました」
打席でのアプローチも変えた。
「ごちゃごちゃと難しいことを考えず、だいたいの感覚でボールを見るようにしたんです。基本は真っすぐを狙いますが、変化球も意識したりとか。自分のストライクゾーンに来たら振る。そう決めたら、いろいろな球に手が出せるようになりました」
【プロのすごさを痛感した一軍初打席】
7月5日には二軍での打率を.268まで上げた。同8日、「1年前はプロの世界にいるとは思っていなかったので、驚いたというか、地に足がついていませんでした」と語り、一軍の舞台へ送り出された。
プロ初打席の相手は、DeNAのローワン・ウィック。初球の159キロの直球に、思わず打席で目を丸くした。
「本当にボールが速すぎて見えず、プロの世界のすごさを痛感しました。次の試合も(中川颯の前に)三振でしたが、その時は自分のスイングができましたし、『打てるんじゃないか』と思えたんです。今になってみれば、二軍で結果が出ていたのだから、一軍でももっと自信を持って臨めばよかったとも思います。ただ、この時の経験は大きかったと思います」
同14日に一軍登録を抹消されると、「また一軍に上がれるチャンスがあれば、今年中に絶対ヒットを打つ」という思いを胸に、スイングスピードやバットにボールをぶつける力の使い方を意識して取り組んだ。
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