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【プロ野球】村上宗隆が語った7年前の戸田の記憶と一軍を目指す若手へのエール (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

「去年までは、自分のなかでどう投げていいのかわからない感じでしたが、今年は調子の良し悪しにかかわらず、思い描いたボールをある程度投げられています。今は球速よりも、前に飛ばしてゴロアウトを取ることで球数を少なくすることが一番の目標です。『どうすればファウルが取れる強い球がいくのか』など、毎日試行錯誤しながら探しています」

 山下は1年目にプロ初勝利を挙げ、オリックスとの日本シリーズでも先発を果たした。しかし2年目はケガに泣かされ、それ以降一軍での登板はない。今シーズン、セ・パ交流戦期間中のある試合が中止になれば予備日での先発が予定されていたが、それも叶わなかった。

「残念でしたけど、一軍で投げないといけないですし、投げたいので結果を積み重ねていくしかないと思っています」

【今の状態をキープできればチャンスはある】

 7月13日、戸田のサブグラウンドでは、2年目の石原勇輝(23歳)が同じ年の奥川恭伸とキャッチボールをしていた。「むちゃくちゃサイドスピンがいい」「回転数も多い」など、周りから声が飛ぶ。

 中継ぎ左腕は、2月の一軍キャンプに抜擢されたものの、足のケガで途中離脱。4月17日の二軍でのDeNA戦で復帰登板するも、思うように状態は上がらなかったが、「今は徐々によくなってきています」と話した。

「平均球速も、昨年の140〜142キロから144〜145キロに上がりました。ただ、完璧に抑えられているわけではないので、今はそこを追い求めているところです。まずはカウント負けせず、自分に有利なカウントにどう持っていくか。そして、追い込んでからの配球。ここがまだよかったり悪かったりするので、その確率を高めるために取り組んでいます」

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