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里崎智也と五十嵐亮太が指摘する佐々木朗希メジャー1年目の課題 「投手・大谷翔平」の復活の時期も予想した

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi

里崎智也×五十嵐亮太 対談

メジャー日本開幕戦 後編

(前編:メジャー開幕戦先発の山本由伸と今永昇太、鈴木誠也と「打者・大谷翔平」の今季>>)

 里崎智也と五十嵐亮太が語る、メジャー日本開幕戦で見た日本人選手たち。その後編では、メジャーデビューを飾ったドジャース佐々木朗希、復活が待たれる「投手・大谷翔平」について語った。

日本開幕戦のベンチで談笑する大谷翔平(左)と佐々木朗希 日刊現代/アフロ日本開幕戦のベンチで談笑する大谷翔平(左)と佐々木朗希 日刊現代/アフロこの記事に関連する写真を見る

【佐々木朗希のメジャー初登板をどう見た?】

----前編に続いて、日本で開催されたメジャーリーグ開幕2連戦について伺います。ドジャースの2戦目の先発マウンドを託されたのは、1年目の佐々木朗希投手。3回を投げて1安打1失点でしたが、フォアボールは5つもありました。

五十嵐 試合後に本人も言っていたように、「課題が早い段階で見つかった」という点はポジティブに捉えていいのかなと思います。緊張していたとは思うけど、初回から力のあるストレートで押して、フォークボールでもしっかり空振りが取れていた。「彼のピッチングスタイルはアメリカでも通用する」ということを証明しただけでも、まずは上々の結果だったと思いますね。

里崎 (前編の)山本由伸の時にも言いましたが、佐々木の場合も、キャッチャーのウィル・スミスとのコミュニケーション不足も大きいと思いますね。日本だったら、左バッターのアウトコースには投げるけど、右バッターのインコースへのサインってほぼないんですよ。右のインコースに行くパターンは、逆球がほとんど。

 でも、ウィル・スミスはかなりインコースのストレートのサインを出していました。それはデータ上では有効なのかもしれないけど、まだ佐々木にはそこまでの制球力がない。だから引っかけたり、ストライクがいかなくてボール先行になったりして、フォアボールを連発する結果になりましたね。

五十嵐 確かに、引っかけたボールが目立ちましたね。

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著者プロフィール

  • 長谷川晶一

    長谷川晶一 (はせがわ・しょういち)

    1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとなり、主に野球を中心に活動を続ける。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。主な著書に、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版』(双葉文庫)、『基本は、真っ直ぐ──石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)、『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『中野ブロードウェイ物語』(亜紀書房)、『名将前夜 生涯一監督・野村克也の原点』(KADOKAWA)ほか多数。近刊は『大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録』(KADOKAWA)。日本文藝家協会会員。

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