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【プロ野球】非エリートだったベイスターズ・森原康平が日本一の景色を見るまでの成功術 (2ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi

── 通常、現役のプロ野球選手が本を出版するのであれば、技術本や自伝のようなものが多いのですが、森原さんの本はタイトルからもわかるように、メンタルという部分を注視した内容になっています。

森原 経験上、リリーバーや抑えって、野球のなかで一番メンタルに左右される役割だと思っているんです。メンタルのありようというものを、数々の経験や書籍などで学んできました。また、野球界の人たちはもちろん、それ以外の業種の方々と接することも多くなってきて話を聞いてみると、誰もが心の部分で問題を抱えていました。だったら自分の経験を通して、人生を快適に過ごすためのヒントを提示できたらなと思ったんです。

── なるほど。

森原 また、時代の流れもあるのでしょうが、昔に比べて現代は生きにくいという話も耳にします。情報があふれていて、便利な世の中である一方、その情報の使い方を間違ってしまうと生きづらくなってしまう。

 それはアスリートも一般の方も同様だと思いますし、便利がゆえに苦しむなんてもったいないじゃないですか。そういった情報を整理するためにも心のありようや目標設定というのが大事になってくると思ったので、自分なりの解釈ではありますが書かせてもらったんです。

【"非エリート"として学んだこと】

── メンタル面の話に限らず、以前、森原さんが被った誹謗中傷であったり、またお金の話など、センシティブな話題にも言及していますね。

森原 そこもメンタルと密接な関係があって、生きていくうえで避けては通れないことなので触れることにしました。正直、避けてしまえばラクなんですよ。けれど、僕としてはそこをしっかりと正面から受け入れる方が、人生好転するような気がするんです。

── 人生に起こるさまざまな事象から逃げてはいけないということですね。

森原 はい。ネットが荒れますとか、誹謗中傷されましたとか、お金の問題もそうですが、僕が気持ちをこめて本を書く以上、触れないわけにはいかないと思いましたし、そのへんしっかり向き合えている社会人の方は、僕が知る限り、仕事の結果も出しやすいんじゃないかと思っています。

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