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【プロ野球】非エリートだったベイスターズ・森原康平が日本一の景色を見るまでの成功術

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi

森原康平インタビュー(後編)

前編:勇気ある決断が導いた日本一 ベイスターズの守護神・森原康平が貫いた信念>>

 横浜DeNAベイスターズの守護神・森原康平が、自身の経験をもとに綴った書籍『地道が近道 ゆるやかに成長し続ける"成功思考"』(カンゼン)を上梓した。なぜ今、書籍を出版することになったのか? そこには自らの野球人生だけでなく、誰にでも通じる"成長するためのヒント"が詰まっていた。

昨シーズン、ベイスターズの守護神として日本一に貢献した森原康平 photo by Koike Yoshihiro昨シーズン、ベイスターズの守護神として日本一に貢献した森原康平 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る

【大事なのは思ったことを行動に移すこと】

── このたび、『地道が近道 ゆるやかに成長し続ける"成功思考"』(カンゼン)という本を上梓しましたが、なぜこのタイミングで出版したのでしょうか。

森原 実は僕の人生目標のひとつに「30歳までに自分の本を出す」というのがありました。もう33歳なので、ちょっと遅れてしまったのですが、なんとか実現できたという感じですね。30代も半ばになり、年齢の下の人たちと話す機会も多くなってきて、何か相談されたときに答えると、いい表情になってくれる回数がだんだんと増えてきたんです。

 手応えがあると言ってはおかしいのですが、そういった言葉のようなものをまとめられたら、野球選手に限らずいろいろな方の人生の役に立つ本を書けるのではないかと思ったんです。また、僕は大学時代から月1冊以上の読書をしてきており、ひたすらインプットしてきたので、ここでアウトプットするのもいいかなって。単純に読書が好きですし、シンプルに本を書く側の経験をしたいというのもありました。

── 制作はいつぐらいからだったのですか。

森原 夏の終わりには出版することが決まっていたのですが、実質的な作業に入ったのは、日本シリーズが終わってからになります。

── チームも日本シリーズを制覇し、森原選手自身も胴上げ投手になるといった絶妙なタイミングになりましたね。

森原 こればかりはわかりませんが、何か導くものがあったのかもしれません。大事なのは思ったことを行動に移すことです。思うだけならば誰でもできると思うんですけど、そこで行動できるかできないかで"差"がつくんじゃないかなって。思った、考えた、また、それに対して反省をして次に生かすということの連続というか、これはプロ野球選手のうちでしかできないことだと思ったので行動に移しました。

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著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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