【プロ野球】非エリートだったベイスターズ・森原康平が日本一の景色を見るまでの成功術 (3ページ目)
── ほかにも大好きなサウナの話であったり、また、資格の話などバラエティに富んでいます。読んでいて、森原選手の人生は面白いなと素直に思いました。
森原 最近思うんですけど、世の中は平凡を取りたい人が多いようで、もちろん安定志向はすばらしことだと思います。でも僕は、波乱万丈な人生がいいと思ってしまう。人と食事をしていても、結局盛り上がる話題って、失敗やミスをしたことなんですよね。やっぱり人が耳を立ててくれるような人生に興味があるし、いろいろ挑戦して、仮に失敗したとしても、それはそれで学びは多いし、幸福だと思うんです。苦しいことがあるから、より幸せが引き立つみたいな。
── 森原選手は中学・高校・大学とほぼ無名の選手で、社会人3年目でようやくプロになれました。失礼を承知で言わせてもらえば、"非エリート"だったからこそそういう考えが根底にはあるということですか。
森原 そう捉えていただいても差し支えはありません。だから、この本は「こんな僕でもできました」ってメッセージがこめられているんです。誰にでも可能性はあるし、工夫次第では何者かになれるはず。こう言うと、「それは森原だからできたんだよ」って思われるかもしれませんが、本当に昔の僕はまったく大したことのない選手でしたから。とにかく置かれた場所、今ある環境をどう生かすのかが大切なことだと思っています。
── どういう方にこの本を手に取ってもらいたいですか。
森原 そうですね。自分に自信を持つことができなかったり、何かに挑戦しづらい人だったり、選択に迷っている人ですかね。
── 多くの方々が抱えている問題ですね。
森原 僕も本当に昔は自己肯定感の低い人間でした。ただ、人生の折々で、必ず何かを選択しなければいけないタイミングはあるはずです。そこで悩むより、極論を言えば、自分が選んでしまったことを無理やり正解にすればいいじゃないかって思うんです。
パワープレーになりますけど、そうすれば結局のところ選択で悩む必要はないということです。この発想はあくまでも端的なものですが、そういった方々にヒントになればと思って綴ったので、手に取っていただけたらうれしいですね。
森原康平(もりはら・こうへい)/1991年12月26日生まれ、広島県出身。山陽高(広島)から近大工学部、新日鐵住金広畑を経て、2016年ドラフト5位で楽天から指名を受け入団。19年はセットアッパーとして活躍するも、クローザーに転向した20年は成績が低迷。22年シーズン途中にDeNAにトレードで移籍。23年からリリーフに定着。24年は開幕からクローザーとしてフル回転の活躍を見せ、98年以来の日本一に大きく貢献した
『地道が近道ゆるやかに成長し続ける”成功思考”』 (カンゼン)
森原康平(著)
「勝ちゃえんよ」
結果を出す人は再現性が高い
まずすべてを受け入れる
真剣に失敗し、次に生かす
数年後をイメージしてゴールから逆算
振り返れば、僕の野球人生は決して順風満帆なものではありませんでした。
野球の才能面では、〝凡人〟だったと言ってもいいでしょう
そんな苦しい渦中であっても自分を支えていた言葉がありました。
「成功者より成長者であれ」です。この姿勢はアマチュア時代から変わりません。
思うのは〝凡人〟だからこそ得た感覚です。
本書では、僕の『心・技・体』における成長過程や、何を考えて日々生活し、取り組んできたのかを記していきます。
プロの道を目指しているけど自分では平凡だと思っている人はもちろん、社会生活を営む一般の方々にも生きていく上で少しでもヒントになればいいなと思っています。
<目次>
第1章 結果を出すためのマインド
第2章 成功につなげるための目標設定
第3章 人として成長するために
四六判/200ページ/2025年3月17日/1800円+税
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著者プロフィール
石塚 隆 (いしづか・たかし)
1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住
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