【夏の甲子園2025】来年のドラフトは大豊作! スカウトを唸らせたスーパー2年生たち 「今大会で一番見どころのあるショートだった」
今夏の甲子園(第107回全国高校野球選手権大会)は「スーパー2年生」の存在が際立った。とくにスカウト陣を驚かせたのは、末吉良丞(沖縄尚学)である。
昨秋の明治神宮大会、今春のセンバツと全国の舞台を経験してきた左腕だが、今夏は見違えるような姿を見せた。初戦の金足農戦では、14三振を奪って3安打完封勝利。3回戦の仙台育英戦では延長11回の死闘をひとりで投げ抜いた。チームは初の夏の甲子園優勝を飾り、末吉は2年生ながら侍ジャパンU−18代表に選出されている。
優勝した沖縄尚学の2年生エース・末吉良丞 photo by Matsuhashi Ryukiこの記事に関連する写真を見る
【来年のドラフトの目玉】
今春から大きく進化したのは、ストレートの球威だった。とくに右打者の外角高めに向かってシュートしながら伸び上がってくる球筋には、目を見張った。金足農戦の試合後に末吉に聞くと、こんな答えが返ってきた。
「シュートハイを外に浮き上がらせて、空振りを取るイメージで投げています。今日はボールが抜けることなく投げられました」
今春のセンバツ以降、右翼手だった宜野座恵夢が捕手にコンバートされた点も末吉の躍進につながった。沖縄尚学の比嘉公也監督は宜野座のリードについて、「左右だけでなく、高低を使って配球できる」と評価する。
高校入学直後から将来を嘱望される大器・織田翔希(横浜)も、進化を感じさせた。初戦の敦賀気比戦は、降雨のため1時間7分の中断を挟む劣悪なコンディションながら、7安打完封勝利。だが、「自分の思い描いた軌道で投げられなかった」と明かしたように、圧倒するようなボールは少なかった。
つづく2回戦の綾羽戦では、リリーフ登板直後に、自己最速タイの152キロをマーク。ただスピードが速いだけでなく、美しいスピンのかかった迫力満点のストレートだった。織田も「本当に、あのボールは(指の)かかりがよかった」と満足げに語っている。
チームの逆転勝利を呼び込む、圧巻の投球。春夏通じて、甲子園で自己最高の投球ができたのではないか。綾羽戦の直後に尋ねると、織田からこんな答えが返ってきた。
「自分の結果がすべてではないので。チームの勝利に貢献できるピッチングができたのは、よかったと思います」
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著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。




























