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西武・佐藤隼輔「もうあのスライダーは追い求めない」伝家の宝刀と決別も3年目の進化へ自信 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 一方、恩師の川村監督もスライダーについて似たような見方をしている。

「結局は変化球もコントロールですから。曲がったからといって、バッターが振ってくれるわけではありません。曲がり幅はちょっとでもいいから、思ったとおりの位置に投げられれば十分武器になるはずです」

 大学4年時の佐藤に聞いてみたことがある。自分の潜在能力の最高が100だとしたら、今はどれくらい発揮できていると思うか、と。その時、佐藤は「60くらい」と答えている。あれから2年が経ち、佐藤の自己評価がどう変わっているのか知りたかった。

「体のつくりとかを考えると、80くらいかなぁ......。西武の投手陣はデカい人ばかりですけど、よくこの体でこれだけの球速を出せたなと。体の使い方としてはいいのかなと感じています。あとは、技術になってくるんでしょうね」

 大学時代よりも体重が5〜6キロ増えて、現在は87〜88キロに達している。佐藤隼輔の自己評価が「100」に近づけば近づくほど、野球ファンはとてつもないストレートの目撃者になれるはずだ。

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著者プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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